香港競馬観戦記(香港国際競走編)
こんにちは、代表の会田です。今日は香港競馬観戦記の後編をお送りいたします。
日曜日まで深センに滞在
昨年までは、土曜日にマカオ競馬を見に行って、日曜日に香港国際競走を見る、というプランが可能だったのですが、マカオ競馬が無くなってしまったため、日曜日までする事がないので、お隣の中国の深センに3泊していました。昨年は一般人のふりしてスタンドで見ていたら、関係者にパドックにも入れてもらって、中野省吾騎手や田中正一騎手の勝つ所も見れて楽しかったのですが、廃止されてしまってつくづく残念です。
深センまではシャティン競馬場の最寄り駅の「馬場」のある香港MTRの東鉄線の終点の羅湖駅または落馬洲駅から徒歩でイミグレを通過して行く事が出来ます。
物価は日本と同じか若干安く感じるケースもあり、特にホテルの価格が香港の3分の1と言われ、下記のような5つ星ホテルでも1泊1万円で泊まる事が出来ます。
個人的に8年ぶりの深センで、滞在中色々見て回ったのですがしばらく来ないうちにかなり勝手が変わっていて。特に無人運転のタクシーに乗車出来たのがかなり感動しました。
日本人って欧米ばかりに目が行きがちで、中国の事を下に見ている人が多いですが、中国ではリニア高速鉄道もとっくに商用化されていますし、日本ではコロナ禍でようやく普及した感のあるバーコード決済だって10年くらい前から当たり前のように使われていて、法整備が進まず新しいテクノロジーの導入がかなり遅れてしまっている日本に比べかなり文明が進んでいる印象。滞在中色々刺激をもらいました。日本もこういうスピード感を見習わないと国際社会の中で立ち遅れてしまいますね。
シャティン競馬場へ到着
さて香港国際当日は深センから直行ですが、MTR東鉄線の羅湖駅から1駅の所に泊まっていたので、そこから競馬場へ。距離的には香港の街中のホテルから向かうより近いのですが、やはりイミグレで3~40分くらいかかってしまいますし、駅間も長く、1時間ちょいかかりました。
到着するとK-POPアーティストのRAINのライブが行われており、場内は大盛り上がり。
ツーリストパスの会員エリアからは割と近くで見る事が出来ました。
朝から3Rほど平場のレースが行われ(レース名には過去の香港国際競走を勝った馬の名が冠されています)、国際競走が始まる4Rの前に、オープニングセレモニーが行われます。
香港ヴァーズ
さて、4Rの香港ヴァーズ。このレースは日本から桜花賞馬ステレンボッシュと、GII・3勝のプラダリアが出走。JRAの海外馬券だと、だいたい日本馬が人気をするのですが、1番人気のステレンボッシュの単勝が日本で2.2倍だったのに対し、現地のオッズでは3倍近くついていました。他馬が57kgだったのに対し、3歳牝馬で負担重量53kg、鞍上も当地を良く知るモレイラ騎手という事で鉄板だろうと思って単勝をしこたま買ったのですが、優勝はアイルランドのジアヴェロット(O.マーフィー騎手)。ステレンボッシュもあの手応えで負けるのかという感じでしたがちょっと後ろ過ぎたでしょうか。中々予想は難しいですね。
香港スプリント
お次は5R、香港スプリント。日本からはスプリンターズSを制したルガル、同2着のトウシンマカオ、同7着のサトノレーヴが出走していますが、ここは7連勝中で、前哨戦のGII・ジョッキークラブスプリントでコースレコードを更新した地元の新星カーインライジングが断トツの1番人気。ヴァーズで馬券に失敗したため、ここからは馬券をあまり買わずに見学。
レースはカーインライジングがカリフォルニアスパングルをピッタリマークして、最後の直線先頭に立つと後続の追撃を振り切り優勝、噂通り強かった!!
きっとロマンチックウォリアーのようにこれからの香港競馬界を背負って立つ存在になっていくことでしょう。
日本のサトノレーヴも3着と頑張りました。
平場のレースを1つ挟む
さて、ヴァーズ、スプリントと国際競走が2連続で行われた後、平場のレースを1つ挟むので、この時間に食事とかするのが良いです。
ビールを飲みたかったのですが、どこへ行っても1杯買ったらもう1杯無料って・・・あまり飲めないので1杯で充分なのですが^^; お一人様だと損な気分になるので結局飲まず。
香港マイル
7Rは香港マイル。日本からは今年のマイルCSを制したソウルラッシュ、NHKマイルCを制したジャンタルマンタルが参戦。次の香港カップは地元最強のロマンチックウォリアーが出るため、日本馬はここで勝っておかないと今年もちょっと雲行きが怪しくなる、というムード。
しかしここも前哨戦を制した地元のヴォイッジバブル(J・マクドナルド騎手)が優勝。
日本勢、中々勝たせてもらえません。
香港カップ
さて、8Rはこのレースを2連覇中で、3連覇への期待が懸かる地元最強ロマンチックウォリアーが出走。今年の安田記念を制したのも記憶に新しいところで、現地オッズは断トツの1.1倍。
日本からは昨年のダービー馬タスティエーラ、昨年の牝馬三冠馬ステレンボッシュが迎え撃ちます。
レースは好位の内で脚を溜めたロマンチックウォリアーが最後の直線外に持ち出して突き放し、リバティアイランドの追撃を封じて史上初の三連覇。強かった!!
これで本馬は獲得賞金2280万ドル(約34億円)となり、これまでのゴールデンシックスティ(現在のレートで約32億円)を抜いて世界歴代賞金王の座についたそうです。
クロージングセレモニー
その後平場レースが2つほどあり、全部のレースが終わった後、花火の演出がある豪華なクロージングセレモニーが行われます。
日本で競馬と言うとクラブを運営している自分にとってビジネスの側面もあり何かしらの利害関係が出て来てしまうのですが、ここ香港ではそういうのを全く関係なく純粋に競馬を楽しむ事が出来て、良い息抜きになりました。
シャティン競馬場には2019年に所有馬のハッピーグリンでGIチャンピオンズ&チャターCに連れて来た事がありますが、いつかまたこの競馬場に出走馬主として再び来てみたいですね。