地方所属馬でJRAに挑戦する方法
※この記事は、2019年当時の記事で、現在(2024年)とはシステムが大きく変わっています。参考になりませんのでご注意ください。
こんばんは、代表の会田です。
当クラブに興味を持って頂いている人は、「地方馬って、どういう仕組みで中央に挑戦しているのだろう?」と疑問に思っている人も多いはず。
本コラムでは、何回かに分けて地方馬でJRAに挑戦する方法をまとめていきたいと思います。
まず最初に、地方馬が出られる番組を解説していきます。
地方馬が出られるJRAの番組
まずは以下よりJRAの番組表をご覧になってください。
http://www.jra.go.jp/keiba/program/
ざっくり言うと、この番組表のレース名のところに、(特指) (指定)と書かれているレースが
地方馬が出られるレースになります。
例として、まず【春季】の【1回東京】の番組を見てみることにしましょう。
赤丸をつけたのが、地方馬が出走出来る(特指)レースになります。3歳戦は意外とたくさんありますね。
一方4歳以上の競走を見てみると、(特指)がない事に気づきます。ただ、根岸SとフェブラリーSは(指定)なので地方馬も出る事が出来ます。
と、簡単に書きましたがこれらには様々な出走条件があって、とても一度の記事では書ききれませんのでまず(特指)と(指定)の違いについて簡単に説明します。
1.(特指)競走
詳しくはこちらにまとめましたのでご参照ください。要約すると
・特別指定競走の略。いわゆる「JRA認定競走」勝ち馬が出走出来るレースです。 なお、大井のみJRA指定競走という呼び方をします。
・認定競走には「(下級)認定」と「上級認定」の2種類があり、下級認定勝ち馬は近走の成績によって出走出来るレースに制限がつく場合があります。
・認定の効力は3歳までのため、4歳以上の馬は出られません。
・ホッカイドウ競馬の馬を良く見かける2歳のJRA北海道シリーズについては、道営内で出走出来る馬の内部規定があります。
・自己条件以外は出られません。
2.(指定) 競走
詳しくはこちらにまとめましたのでご参照ください。要約すると
・指定交流競走の略で、認定馬でなくても出る事が出来ます。大きく分けて3パターンあります。
1.GIおよびGIステップ競走
GIは一部例外もありますが、基本的にGIステップ競走で指定の着順に入った馬のみが出走出来ます。
そのGIステップ競走に出走するには、基本的には各地区の代表馬に選出される必要があります。詳しくは、こちらのページをご参照ください。
[地] が出走できるGⅠ競走とそのステップ競走について【平成31年度(2019年)】
http://www.jra.go.jp/keiba/program/2019/pdf/kakuchi.pdf
選出方法は、ブロック代表馬選定競走がある場合と、選考会を開いて決定する2パターンがあります。
ちなみにこの場合の「地区」とは、厳密には「所属場」の事ではありません。
(後程説明しますが、JRAが独自に地方競馬場をブロック分けしています。)
2.夏季の地方競馬との指定交流競走
現在は巴賞、福島テレビOP、札幌日経OP、小倉日経OP、朱鷺Sの5競走の事を指します。かつてはテレビ愛知OPなどもありましたね。
それぞれ地方枠が5つ用意されていて、地区関係なく賞金順で出る事が出来ます。
なお、地方競馬に移籍後本賞金を加算していない馬(≠地方で勝った事ない馬)は出られません。
3.ダートグレード競走
中央競馬のダート重賞は全レース地方馬に開放しています。但し基本的にオープン馬しか出られません。
(3歳の競走は中央の収得賞金換算で、2勝クラス以上の馬ならOK)
地方で行われる指定交流競走について
昔は、地方で行われるJRAとの条件交流戦を勝つと、認定と同じ効力をもらえたようなのですが、現在はそのような制度はありません。
登録免許税について
地方馬主がJRAのレースに出走するには、その年限り有効な9万円の登録免許税がかかります。JRAの資格を持っていれば不要です。
詳しくはこちらの記事もご覧ください。
輸送費について
地方から中央に挑戦する場合は全レース輸送費自腹になります。また、JRAのレースに使いに行く馬以外と混載が出来ません。
但し、名古屋など主催者が独自に中央競馬への輸送費補助を出してくれる場もあります。また、地方競馬強化指定馬に選ばれれば補助金を輸送費として使用する事が出来ます。
勝負服について
JRAの馬主は、登録している勝負服がそのまま使えます。地方だけの資格しか持っていない場合は、枠と同じ色の四つ割りの貸し服になります。
賞金について
地方所属馬は、出走手当が半額になります。また、賞金は馬主ではなく一旦調教師に振り込まれます。
ジョッキーについて
ジョッキーは、中央の騎手か、所属している地区の騎手しか起用出来ません。
これも「所属場」の事ではなく、所属している「地区」になります。
期間限定騎乗で、他地区に行っている場合は、出張先が所属している地区という扱いになります。
…と解説してきましたが、ざっくりと理解して頂けましたでしょうか。
次回は、ケーススタディ等も交えて1.の特指競走の出走条件から解説していきたいと思います。
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