預託繁殖牝馬産駒(当歳馬)の募集について(後編)
こんばんは、代表の会田です。
前回、預託繁殖牝馬産駒の当歳馬の募集のねらいを書かせて頂きましたが(記事はこちら)、今回は募集予定馬リンデンブリューテの2021の紹介をしたいと思います。
母馬「リンデンブリューテ」について
この母馬(リンデンブリューテ)は、元々はハッピーグリンのお嫁さんにするつもりでサラブレッドオークションで購入しました。アンティークオークションの牝系で、近親を辿るとアルテミスS勝ちのコレクターアイテムや、京成杯AHを勝ちのエクセラントカーヴなどがいます。中央では3歳7月の遅いデビューで芝で4秒差、ダートで4.4秒差で2桁着順と正直いまいちな戦績だったのですが、そこそこ馬格があり、名門社台ファーム生産のキングカメハメハ産駒ということで繁殖目的で購入。キングカメハメハは当時種付け料が1千万の大台に乗ってましたから、牧場側も期待の肌馬にしか付けないだろう、という思惑がありました。
落札後、佐賀競馬で走らせてみたところ、出走した14戦中13戦で5着以内。スタートでどうしても出遅れてしまうので勝てそうで勝てない微妙なレースが続きましたが、出走した全レースで上がり3位以内だったので、直線の長い競馬場なら勝てるのではないかと思い春になったら門別や盛岡などの直線の長い競馬場に移籍する事を検討していました。
しかし、ちょうど明け4歳になった2018年2月にフェブラリーSをインティが勝ち、その父のケイムホームが鹿児島のJBBAで種牡馬送っていて、種付け料が何と格安の10万円と聞いたので、佐賀にいる本馬にとって好都合だなと思い直ぐに繁殖を引退し、現在、ポップディーヴァの休養でもお世話になっている鹿児島の長谷川牧場に移動し、ケイムホームを種付けする事になりました。
その後、無事受胎し、特に九州産にこだわりがなかったため、種牡馬の選択肢が広がった方が良いとの考えから同年9月に北海道のグローリーファームさんに移動。2020年4月に待望の初仔が生まれたのですが、何とその仔は生まれつき関節に水が溜まるような病気があり、生後1ヶ月も経たないうちに2度ほど手術しましたが症状が改善されず競走馬としては難しいとのことで搬送先で安楽死となってしまいました。
肌馬のリンデンブリューテは、グローリーファームの名古屋場長曰く「これほど母性を持った馬も珍しい」と言うくらい生前の我が子を大変可愛がっていたそうで、仔馬がいなくなってしまった事で動揺し、1年間凄く寂しそうな感じで過ごしていたそうです。このような悲劇は繰り返したくない事から、健康的な仔馬が生まれるにはアウトブリードが良さそうと考え、アウトブリードと道営での活躍を意識してトビーズコーナーを種付けしました。そして、産まれて来たのが「リンデンブリューテの2021」になります。
リンデンブリューテの2021について
こちらが、産まれてきた仔馬リンデンブリューテの2021の近影になります(昨日9/7撮影)。4月20日生まれの牡馬で、馬体は中サイズほど。450kgぐらいにはなりそうで、470kgぐらいまで成長したら理想的、という感じでしょうか。初仔は大きくなりにくい、と言いますが本馬は実質的には二番仔ですので、サイズで苦労する事はないかなと思っています。肩やトモにしっかりと筋肉がついて来ており、形などプロポーションは抜群ですね。
母馬は前年、仔馬を失った悲しみがあったので、亡くなった初仔の分まで大変可愛がっているそうで、愛情を持って大切に育てているとの事でした。
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以上、募集予定当歳馬の紹介はいかがでしたでしょうか。なお、本記事は昨日アップする予定でしたが、コロナワクチン接種で強烈な副反応が来たためアップする事が出来ず遅れて申し訳ございませんでした。前回の記事に書いた通り、本馬は0歳12月まで、1歳9月まで、それ以降と申し込み時期によって募集価格を三段階に分けて募集しようと思っていますので宜しくご検討の程お願いいたします。
本馬を含めた2021年度募集馬4頭の募集価格と、本年度の募集スケジュールについては、明日発表したいと思います。