【コラム】HBAセプテンバーセール2024レポート
こんばんは、代表の会田です。遅くなりましたが、恒例のセプテンバーセールのレポートをお届けいたします。
サマーセール募集馬が売れない!
先日行われたサマーセールでは、昨年3頭に対して今年は主取り馬含めて計6頭の購買となりました。
打倒中央を目指せそうな本気の馬はサンマルリトリートの23、クロカンブッシュの23に
ダートだけでなく芝でも楽しめそうなウエスタンビアンコ23。
その他資格維持目的の方や、普段は既走馬オーナーズで楽しんでいる方向けに
当クラブのマネジメントを楽しんでもらおうと思い、ご新規様狙いの安めの価格帯の馬も購入。
昨年の「キングオブワールド」のようなイメージでプラチナムーンの23、グローリアスセランの23を、
「ステイクラッシー」のようなイメージでゴールドアシュレイの23を仕入れさせて頂きました。
ただ、今まで安い馬から売れていく傾向があったのですが、
ゴールドアシュレイは満口になったものの
意外とグローリアスセランとプラチナムーンが売れなくて。
田中淳司先生も後1頭ぐらいしか預かれなそうとの事なので、
セプテンバー以降のセリではあまり安く買う事に固執せず
打倒中央を目指せる本気の馬を追加する事が出来たらと思って参加しました。
事前チェックで欲しかった馬
普段、セリに行く時に「この馬が欲しい」と事前に決めて行く事はないのですが、
今回、カタログの字面を見てどうしても欲しい馬が2頭いました。
まずは499番「ピエノフィオレの2023」。田中淳司厩舎で盛岡・ジュニアグランプリを勝つ等の活躍しているキングミニスターの全弟です。
父シニスターミニスター、母父キングカメハメハの配合はブラックバトラーと同じ。
これだけ聞くと高くなりそうな感じがありますが、開腹手術歴があるワケあり馬で、安く買えないかなと思ってピックアップしました。
次に560番「ビバエルフの2023」。当クラブの重賞馬・ビバロジータの下です。
セレクションセールで800万で主取りになった馬ですが、この中間に叔父のカンピオーネ号が3勝クラスを勝ちOP入り、
半姉ビバロジータが4戦3勝で重賞石川テレビ杯を勝ったため、恐らく800万では買えないのではと思っていました。
800万円以上だとクラブ募集にするには募集価格が1千万円を超えてしまうのでちょっと高く、
今年は東京都馬主会の補助馬(共有不可)が事後申請方式になって800万円以上の馬に半額助成されるということだったので、
800万円以下の場合はオーナーズへ、800万円以上の場合は個人持ちにして大井の補助馬の抽選に回そうと思っていました。
初日
前日は千歳に前泊し、一斉展示の開始時間前に会場入り。
田中淳司先生と見て歩いていると、76番のセイルフィッシュの2023が目に留まり、そこにグローリーファームの名古屋さんとムットクルフェを共有して頂いている長澤さんがいたので、
そこで「ああ、グローリーファーム生産で長澤さんが販売申込者なんだ」と知りました。
先生に意見を聞くと、「人気のゴールドドリーム産駒で、馬体重も480kgあるから、会田さんの予算じゃ買えないでしょ」と言われたので、
とりあえず記念入札しようと、お台400万のところ、300万!と手を挙げてみたら、誰も競って来る人がおらず、何と一声で落札してしまいました。
事前にレポジトリもチェックしていましたし、どこも悪い所が無いというのは生産者にも確認していたのですが、まさか一声で落ちるとは。
誰も競ってこないのは販売者側も想定外だったようで非常に申し訳ない感じだったのですが
名古屋さんも長澤さんも本馬一口持って頂けるとの事なので、何とか活躍させて、繁殖の価値を上げて還元したいと思います。
2・3日目
初日に1頭仕入れて田中淳司先生がこれ以上預かれないと言うので、後は欲しかったピエノフィオレの23と、ビバエルフの23のどちらかを買えたらという感じで基本的には様子見をしていました。
そんな中、438番のサマナケイの2023が340万で落ちそうになった時に突然先生が「えっこの馬こんな値段で落ちるの?6~700万ぐらいはすると思ってた」と。
自分の中でアジアエクスプレス産駒って早熟で成長力ないよなあという先入観があってちゃんと見ていなかったのですが、
「このデキの馬がこんな安く買えるなら取っておいた方がいいよ」と先生が言うので、そこまで言うならと競って400万円で落札。
先生に言われるがままに買ってしまったのですが外で馬を見たら確かに歩様も動きも抜群に良かったです。
ただ、買った後に聞いたのですがゆう癖がありレポジトリもあまり良くなくてこれだけのデキの馬が安く買えたのはこれが理由だったかなと。
田中淳司先生には本当は昨日落札したセイルフィッシュの23をやってもらう予定だったのですが、
「僕が会田さんに買わせた馬だからこの馬は自分で責任を持ってやる」との事でこの馬が田中淳司厩舎へ、
昨日落札したセイルフィッシュの方は川島洋人先生の方にお願いする事になりました。
いよいよ本命の馬の登場
そして、いよいよピエノフィオレの23と、ビバエルフの23の登場。
どちらの馬も下調べをしっかりして、1千万くらいまでは行くつもりでした。
ただ、ピエノフィオレの方は知り合いのキングミニスターの定蛇オーナーが「1500万までは行く」と言っていたので、
「1千万までは記念に手を上げさせて」と、一人で裏手で競ってました。
定蛇オーナーは結局2千万で買ってこの日の最高落札額との事で記事にもなってました。笑
https://news.yahoo.co.jp/articles/f75b510230ed5a2a9aa986c35728ddea9cb0b5f7
そして、その後は本命の560番ビバエルフの23。
ピエノフィオレが終わって、この馬が上場されるまでの間に場内の「いずみそば」で食事をしていたのですが、食堂にはもう誰もいなくて、
食堂の窓から駐車場を眺めてみるとみんな帰ってしまっていて車がほとんどありませんでした。
そして、お台600万のところ、500万円でファーストビッドを行うも、誰も競って来る人が居らず一声で落札。えええええ!?
ずっとこの馬を買うと宣言していたので仲間内で笑いが沸き起こりました。
当然レポジトリもチェックしているし、何でこんなに安いんだろう?
強いて言えば右前が多少内向しているけど、そんな事を言い出したらキングオブワールドの方がよっぽど内向してるしなあ・・・。
セリ終了後の古川市場長のインタビューでは「セレクションセールから回って来た馬が案外値がつかなかったと言っていたので
「みんな帰っちゃった」「アップデート情報を誰も気にしていなかった」というのが正解かもしれません。
サマナケイの23が急死
と言うわけでこれで1歳馬が全部で10頭揃ったので、後はトレーニングセールやサラオクで良い馬がいたらという感じで、オータムセールは行かない予定でした。
しかしセール終了の3日後の朝、セリの主催者から連絡が来て、開口一番「残念なお知らせです…」と言うので何事かと思ったのですが、
何と今朝、サマナケイの2023が馬房でぐったりしているのが見つかって、亡くなってしまったとのことでした。
何でも疝痛を起こして、夜誰もいない間に腹膜炎を起こしてしまったとのことです。
ただ、セリが終わってから10日間はブリッジ保険の対象期間内なので、落札代金は全額補償されるとのこと。
売れた後なので、販売者にもちゃんとお金が入るそうです。
僕は買った馬は保険に入る派なので10日過ぎて亡くなっても補償はされたと思うのですが、
もし疝痛を起こしたのが数日ずれて僕が落札する前だったら生産者の方は丸損だったので不幸中の幸いでした。
ただ金銭的な負担は何も発生していないのですが、何とも言えない喪失感がありますね…。
亡くなったサマナケイの23のご冥福を心からお祈りいたします。
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と言うわけで、田中淳司厩舎にもう1頭何かを入れたく、オータムセールにも参戦する事になりました。
明後日からまた頑張って来たいと思いますが、明日の23:59までセプテンバーセールの募集馬が2.5万円引きになる「早割」が適用になります。
是非共有へのご参加お待ちしておりますので、宜しくお願いいたします。