地方競馬の共有馬主とは、地方競馬の馬主登録を受けた複数の馬主が、1頭の競走馬を共同で所有する仕組みです。馬の購入代金や維持費を分担しながら、愛馬の成長やレースを馬主として楽しめます。

一般に「一口馬主」と呼ばれるクラブへの出資とは、所有者としての立場や必要な資格が異なります。この記事では、制度の基本、費用の考え方、ハッピーオーナーズクラブで始めるまでの流れを解説します。

制度・公開料金の確認日:2026年10月8日。制度はNAR公式資料、当クラブの条件は公式案内に基づいています。募集馬ごとの最新条件と契約書類をご確認ください。

地方競馬の共有馬主とは?

登録済みの馬主が、持分を持って共同所有する制度

地方競馬全国協会(NAR)の共有制度では、個人または法人の登録馬主が2人以上20人以下で1頭を共有できます。参加者全員に個人または法人の馬主登録が必要で、組合馬主はこの共有制度に参加できません。

各馬主の持分は最低5%以上、最高95%までで、5%を超える持分は1%刻みです。小数の持分は認められません。「20人で各5%」は制度上可能な配分の一例であり、すべての共有募集が必ず20口という意味ではありません。

制度の詳細は、NAR「馬主になるには」Q7・Q15をご確認ください。

共有代表馬主が出走手続きや賞金の受領を行う

共有者の中から共有代表馬主を決め、出走申込みなどの手続きを代表者名義で行います。出馬表の馬主欄には共有代表馬主の氏名が記載され、主催者からの賞金等も代表者へ支払われたうえで共有者間で精算されます。

持分を所有することと、個々の共有者が出走レースや騎手を自由に決められることは別です。運用方針や意思決定の範囲は、共有契約で確認しておきましょう。

共有馬主と一口馬主の違い

最も大きな違いは、自分自身が登録馬主として馬を所有するか、クラブの会員として出資するかです。JRAの用語解説でも、いわゆる一口馬主はクラブ法人馬主の所有馬に出資する会員であり、共有馬主とは区別されています。

地方競馬の共有馬主と一般的な一口馬主クラブの比較
比較項目地方競馬の共有馬主一般的な一口馬主クラブ
参加者の立場登録馬主として競走馬の持分を所有クラブの会員として出資
馬主登録共有者全員に個人または法人の登録が必要会員本人の馬主登録は不要
人数・口数NARの共有制度は2〜20人、持分は各5%以上募集口数はクラブ・募集馬によって異なる
初期費用購入する持分の馬代金など出資金、入会金など。条件はクラブによる
継続費用持分に応じた維持費、契約所定の手数料など維持費出資金、会費など。条件はクラブによる
運用への関与共有契約による。当クラブでは出走等は代表馬主の専任事項クラブの規約・運用方針による
見学・口取り・馬主席競馬場・預託先・共有クラブの条件によるクラブの募集・抽選・参加条件などによる

一口馬主の制度上の位置づけ:JRA競馬用語辞典「共有馬主」。本記事の人数・持分の説明は地方競馬の制度です。

馬主資格を取得して共同所有を楽しみたい方は共有馬主を、馬主登録をせずに出資を通じて応援したい方は一口馬主クラブを検討すると、目的に合った選択がしやすくなります。

地方競馬の共有馬主に必要な資格

参加前にNARの馬主登録を受ける

ハッピーオーナーズクラブは、地方競馬馬主資格をお持ちの方を対象とする共有クラブです。資格のない方は共有に参加できません。これから取得する方は、まず地方競馬の馬主になるにはをご覧ください。

所得要件は「年収」ではなく「所得金額」

NARの馬主登録申請ガイドブック(令和8年4月改訂版)では、個人馬主について、今後も継続して得られる見込みのある所得金額が直近年で500万円以上であることなどが求められています。給与の額面年収が500万円あれば要件を満たす、という意味ではありません。

欠格事由に該当しないことや、継続的に競走馬を預託できることなども審査されます。法人には別途要件があります。登録の可否は所得だけでは決まらないため、申請前にNAR公式ガイドブックで最新の要件をご確認ください。

共有馬主にかかる費用

初期費用:持分の購入代金と馬主登録に関する費用

馬代金は、募集馬と購入する持分によって異なります。例えば、総額800万円の馬を20分の1(5%)で購入する場合、馬代金は40万円です。これは計算例であり、現在の募集価格ではありません。実際の金額や税込・税別の表示は、募集馬一覧と各馬の募集要項で確認できます。

NARのガイドブックでは、馬主登録後の登録料は1万円と案内されています。馬代金やクラブの手数料とは別の費用で、申請書類の取得などに伴う費用も考慮しておきましょう。

継続費用:預託料などの維持費

競走馬を所有すると、預託料などの維持費が継続して発生します。当クラブの「維持費について」では、一口あたりの月額目安として次の金額を案内しています。

  • ホッカイドウ競馬在厩時:1.3万〜1.6万円程度
  • 大井への転厩後:1.9万〜2.7万円程度
  • その他地区への転厩後:0.9万〜2万円程度

これらは公開案内上の目安で、定額料金ではありません。預託先や馬の状態、値上げにより範囲を超える場合があります。治療費、輸送費、保険や引退時の費用などの扱いも、募集要項と契約書で確認してください。詳しくは維持費についてをご覧ください。

事務手数料と賞金精算も確認する

当クラブのQ&Aでは、月次事務手数料は共有馬1頭につき1,000円(税別)、3頭以上を共有する場合の上限は3,000円(税別)と案内しています。消費税率10%で計算すると、1頭につき1,100円、上限3,300円です。

また、「お申込みの流れ」には、賞金の3%を営業者報酬として徴収する旨が記載されています。賞金総額がそのまま持分割合で振り込まれるわけではありません。精算対象、控除項目、払い戻し方法は契約書類で確認しましょう。

公開案内では、1歳募集馬の月々の経費は2歳1月から、現役馬は売買契約成立月から発生します。個別の適用条件はQ&Aとお申込みの流れ・契約書類をご確認ください。

賞金収入を前提にしない予算を用意する

年間予算は「持分の購入代金+月々の維持費×保有月数+事務手数料+臨時費用」で考えると整理できます。購入後も維持費が続くため、初期費用だけで参加を判断しないことが大切です。

競走成績によって収入は変わり、出走できない期間にも費用は発生します。賞金で費用を賄えるとは限りません。余裕のある予算で、愛馬を継続して支えられる持分・頭数を選びましょう。

ハッピーオーナーズクラブで共有する楽しみ

地方競馬から、適性に合った活躍の場を探す

ハッピーオーナーズクラブは2019年設立の、地方競馬馬主資格保有者向けの共有オーナーズクラブです。地方競馬から「打倒・中央」を目指し、主にホッカイドウ競馬でのデビューを起点に、馬の成績や適性に応じて各地での運用を検討しています。デビュー先は募集馬ごとに異なるため、各馬の予定をご確認ください。

成長過程を知り、命名や応援に参加する

愛馬の成長やレースまでの過程を知ることも、共有の楽しみです。当クラブでは近況を公開し、馬名は原則として共有者から候補を募り、口数に応じた投票で決定します。具体的な参加方法や命名条件はクラブの案内に従ってください。

クラブの実績と代表個人の経歴を分けて確認する

代表は会田裕一です。クラブ設立前の活動や、代表の個人所有馬による成績を、そのままクラブ共有馬の実績として扱うことはできません。例えばハッピーグリンの挑戦歴は、代表の馬主としての経歴として紹介されているものです。

共有馬の活躍は当クラブの活躍馬、代表の経歴は代表挨拶でそれぞれ確認できます。過去の成績は、今後の募集馬の成績を保証するものではありません。

地方競馬の共有馬主の始め方

1.馬主資格と継続予算を確認する

未登録の方はNARの馬主登録要件と申請手続きを確認します。資格をお持ちの方は、購入代金に加えて維持費や臨時費用を負担できる予算を決めましょう。

2.募集馬と契約条件を比較する

募集馬一覧から、血統、育成状況、預託予定、募集価格、持分、経費負担開始日を確認します。馬の魅力とともに、出走・移籍・引退の判断権限、持分譲渡、保険、引退後の精算条件も読んでおきましょう。

3.申込み・契約・支払いを行う

当クラブでは、共有規約を確認して申込みを行い、クラブからの案内に沿って契約書類への署名と馬代金の支払いを進めます。具体的な期限や必要書類は、お申込みの流れで確認してください。

4.近況を確認し、愛馬を応援する

契約成立後は近況や収支を確認しながら、愛馬の成長を楽しみます。見学は預託先の業務や馬の健康を優先し、事前の案内に従ってください。口取りや馬主席の利用も競馬場ごとの条件を確認しておくと、当日の応援を安心して楽しめます。

地方競馬の共有馬主についてよくある質問

馬主資格がなくても、5%だけ購入できますか?

できません。NARの共有制度では、持分の大小にかかわらず共有者全員に個人または法人の馬主登録が必要です。当クラブも地方競馬馬主資格保有者を対象としています。

「一口」と書かれている共有募集は、一口馬主と同じですか?

同じではありません。共有募集でも持分の単位を「一口」と表す場合があります。名称だけで判断せず、自分が登録馬主として所有する契約なのか、会員として出資する契約なのかを確認してください。

共有すれば、自分の名前が出馬表に載りますか?

NARの案内では、出馬表の馬主欄に記載されるのは共有代表馬主の氏名です。当クラブでは会田裕一が共有代表馬主を務めます。

出走レースや騎手を自分で指定できますか?

当クラブでは、出走レースや騎手、移籍先、引退時期などは代表馬主の専任事項です。持分が多くても自由に指示できるわけではありません。

途中で共有をやめたり、持分を売ったりできますか?

当クラブの公開Q&Aでは、途中での共有終了は基本的にできないとしています。持分譲渡や終了時の扱いは契約書で確認し、購入前に引退までの負担を見込んでください。

維持費は毎月一定ですか?

一定とは限りません。預託先や休養、治療、輸送などによって変動します。掲載金額は目安として使い、募集馬の最新案内と実際の請求内容を確認してください。

愛馬の見学や口取り、馬主席の利用はできますか?

当クラブでは見学や勝利時の口取りについて案内していますが、参加方法や利用条件は預託先・競馬場によって異なります。馬主席も含め、事前に事務局へ確認してください。

共有馬主を検討している方へ

地方競馬の共有馬主は、購入費と維持費を分担しながら、登録馬主として愛馬の歩みに関われる仕組みです。資格、継続予算、運用方針を確認したうえで、自分に合う馬と持分を選びましょう。

ハッピーオーナーズクラブでの共有を検討される方は、まず現在の募集馬とお申込みの流れをご覧ください。費用や契約条件についてのご質問は、お問合せフォームからご相談いただけます。

参考資料