馬主視点から見たJBCの感想

こんにちは、代表の会田です。
昨日、地方競馬の祭典・JBCが金沢競馬場で行われました。

JBCレディスクラシック、JBCスプリント、JBC2歳優駿と中央勢が勝って、
特に2歳優駿で「史上最強世代」と呼ばれた道営馬達が1戦1勝の中央馬に負けたのが(所有馬達と一緒に戦って来たこともあって)個人的にショックだったのですが、
その落胆を一気に吹き飛ばすような素晴らしいJBCクラシックでの船橋のミューチャリーと地元金沢・吉原騎手のコンビの勝利。
JBCクラシックを地方馬が制するのは初めてとのことで、感動してしまいました。
いやぁ、競馬って本当にいいものですね〜。

地方競馬の賞金が上がって、地方生え抜き馬が強くなった

さて、馬主視点で個人的に思った感想としては、「地方競馬の賞金が上がって、強い地方生え抜き馬が増えた」ということ。

ほんの数年前までは、JpnIを勝つのはほとんど中央馬で、JpnIIを勝った馬の中から年度代表馬が選ばれる事もあり、その馬も実は中央デビュー馬だったり…というケースも珍しくありませんでした。

ところが今年は、船橋デビューのカジノフォンテンが川崎記念・かしわ記念とJpnI2勝。
JDDを勝ったキャッスルトップ・そして昨日のミューチャリーと、これまで8回行われたダートのGI/JpnIのうち地方生え抜き馬が4勝しています

これだけ地方生え抜きで強い馬が増えたのは、賞金が上がって、地方に強いダート向きの馬が入厩するようになったと考える他ないでしょう。各地方の馬主会が行っている補助金などの施策も実を結びつつあるのかもしれませんね。

大手牧場系クラブが地方競馬に力を入れ始めた

それと同時に感じるのは、「大手牧場系クラブが地方競馬に力を入れ始めた」ということ。

社台グループ等の大手は、以前は同じ母の産駒でも、出来の良さそうなら中央に、足りなそうなら地方にという感じがありました。

しかしここ数年は意図的に地方に向きそうな馬を地方入厩予定にしたり、地方に向きそうな馬を積極的に遠征や移籍させてシリーズ競走を狙いに来たりしているように感じます。

事実、昨日2歳優駿を勝ったアイスジャイアントも同5着のシャルフジンも社台オーナーズの馬ですし。
フィリオデルソル、スカーレットピース、プライルードなどキャロットの一口ファンド馬が門別で活躍していたのも記憶に新しいですね。
ノルマンディー等社台グループ以外も門別や南関に力を入れ始めています。

門別や南関以外でも、昨日のレディスクラシックにも出て来たシルクのグランデストラーダなんかはグランダム古馬シリーズを狙って名古屋の重賞を勝ちに来て総合優勝。ノルマンディーの馬は高知あたりでも何連勝もしているのを見かける事があります。

こうなってくると個人馬主が輝ける場所がどんどん狭くなりますので、大手が馬を入れない競馬場にも目を向けていかないと中々上手く立ち回る事が出来なくなるかもしれません。

個人所有馬も、オーナーズ共有馬も今まで培った経験を駆使して、何とか大手に負けないよう頑張っていきたいと思います。